FLOATING JAMの『元祖・浮いたり、沈んだり。』

FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』、旧ブログ保存版

神奈川 よいとこ。 (1/2)

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ただ今、逗子から静岡に帰る電車の中。
身の回りの片付けをせねば、などどと言いながら、とりあえずすっとばして『神奈
川県立近代美術館 葉山』
へ行って来ました。


きっかけは、新聞に掲載された一枚の絵(の写真)。
1ヶ月程前のサンデー版に、美術館の仕事についてまとめた特集記事がありました。
その中で、実例としてこの神奈川県美がピックアップされており、そこに載った絵
画作品が何とも不可思議な印象。

 ~ レトロな水着をまとった洋風の女性、その横に潜水艦や海底都市(?)の断
  面図、空には飛行船。

『海』というタイトルのこの絵、私は世代的にはズバリではありませんが、昔の少
年雑誌の

 「大図解!! 21世紀の未来海底都市」

みたいな趣き。(あくまでイメージです。(笑))

作者は『古賀春江(こがはるえ)』とありますが、「こういう絵を描く女性?」と
いうところにも ちょっと惹かれるものがありまして。
(実は『古賀春江』はペンネームで、作家は「男性」でしたが。)


実はすでに忘れかけてたんですが、先週から少しずつ始めた片付けの中でその新聞
を見付けて、改めて調べてみたところ

  ~ 新しい神話が始まる。『古賀春江の全貌』

という企画展で、会期は 11/23(祝)までとのこと。

この先 11月までのスケジュールを見ると 意外に埋まってしまってます。
もう、行くなら 10/24しかない ということで決断。



朝 6:00発の普通電車で、JR 逗子駅までちょうど 3時間。さらに路線バスで 15分。
ほぼ開館時刻の 9:30に現地到着です。

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スクウェアな建物だから? スタッフの雰囲気も含めて「硬質」なイメージの美術
館。

事前に美術館HPの情報もちらっと観ましたが、前出の絵がメインのビジュアルと
して使われていて、現物も展示されてました。
インパクト充分です。私はこの絵で現地行きを決めたわけなので、こういったメイ
ンに据える作品のチョイスって かなり重要なんでしょうね~。
ショップには当然あって然るべきこの『海』関連の絵葉書やらクリアファイルやら
が見当たりませんでしたので、売り切れだったんだと思います。(買うつもりもな
いので訊いてはみませんでしたが、他の作品のヤツはあったので。)
やっぱり、みんさん同様の動機で来場してるんじゃないでしょうか。


作家は 38歳で亡くなったそうですが、その決して長くはない創作期間中にも様々
なスタイルの変遷があり、牧歌的な水彩/キュビズム/シュルレアリズム など多彩。

この『海』は比較的 後年の作。科学雑誌や絵葉書の写真などをもとにコラージュ的
に再構築して描き上げるという手法とのことで、一部はそのオリジナルの雑誌など
も展示されてました。
なるほど、ちょっと腑に落ちた感あり。

あと、この作家は詩歌にも造詣が深く、絵画作品に寄せた同タイトルの文章を残し
たりもしています。
これらもその一部が絵画作品と並んで壁にプリントされたりしてました。


この、絵画/詩歌/コラージュ/科学 といった手法やモチーフの持って行き方はな
んかちょっと共感するものがあります。
いえ、全然浅~いレベルですけど。

並べるのもおこがましいですが、私の中にも、楽曲/ビジュアル/造形 とかを貫く
表現ができないものか? という想いが漠然とありまして、先日のソロ・ライブで
はとにかくそれを一度無理矢理にでも形にしてしまおうという試みをさせていただ
きました。
頭の中でぐるぐる回しているだけでは永遠に形にならないので・・・。
これらを昇華させて「自称『えせファンタジー』」の世界を構築したいものです。
もっとも、現状は「一発芸」止まりですので、次のステップとして何ができるのか?
とか、単純にもっとクオリティを上げねば という課題も背負っております。
(重いな~。)



(2/2 につづく。)