FLOATING JAMの『元祖・浮いたり、沈んだり。』

FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』、旧ブログ保存版

とか言いながらも、千葉へ行ってしまう。

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7/10(土)、千葉県の「川村記念美術館」へ。
現在開催中の企画展『ジョゼフ・コーネル×高橋睦郎 箱宇宙を讃えて』を観に。

ジョゼフ・コーネル』については知ったかぶりできるほども知らないので、あっ
さりとリンクに頼ります。

 ~ はてなキーワード/ジョゼフ・コーネル


確か 2年くらい前、『箱』というキーワードに惹かれて NHKの「日曜美術館」を
見て初めて知りました。
木の小箱にグラスや砂、写真のコラージュなどを封じ込めた作品のシリーズで有名
です。(ということです。)
私の大好きな「閉じられた空間」/「切り取られた空間」なので、無条件にツボで
した。

その時にやってた、常設展と企画展の中間みたいな展示を観に行ったのが最初。
川村記念美術館がコーネルのコレクションを所蔵しているので、それの一部を利
 用したプチ「コーネル展」みたいなものだったと思います。)


 (JR佐倉駅から送迎バスで約 20分。途中はこんな感じ。)
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 (こんな建物。)
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 (美術館 2Fから。森の中にはスポーツ施設もあり。(だそうです。))
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今回、2度目の川村記念美術館 訪問。
コーネルの箱作品 7点と 2Dのコラージュ作品が観られるとのことなので、これは
もう行かねばなるまい、と。
詩人『高橋睦郎』がコーネル作品にインスパイアされて綴った詩とのコラボ展示で
した。


暗~い展示室を透明の壁で仕切って、それぞれのブロック毎に「1作品+詩」の展
示という趣向。
お客の入りも、ちょうど各ブロックに一組ずつで回るくらいの混み具合(空き具合
?)でよかった。
これは、東京の会場だったら絶対に成立しない展示方法だろうと思いますが。
東京の展覧会といえば、とにかく異様に人が多いので。
いろんな展示に接する機会には恵まれているとは思いますが、一方で鑑賞の環境と
してはかえって不幸な気が・・・。

地方の美術館も、そういった意味での「地の利」を生かすべくそれぞれに工夫を凝
らしているんでしょうねぇ、きっと。
(単純に巡回展でも、東京で観るより地方で観た方が断然お得な気がするし。)


今回、電車の乗り換えをミスって開館時間の 9:30に間に合わず。
到着したのが 10:30と出遅れました。
(これによって連鎖的に後の段取りも大崩れで、送迎バスのタイミングを外した
 り。おかげでゆっくり読書ができましたが。)



以下は あくまで個人的な妄想です。
美術館の開館時間は、午前9:00がよい。せめて 9:30。
(もちろん、「どうせ今回は間に合わなかったけどね~。」という話なんですけ
 ど。)
静岡県美も昔は 9:00開館だったのに、9:30を経ていつの間にやら 10:00に改悪!

朝、まだ『世間』が動き始める前(せめて 9:00台)の凛とした空気の中で、浮き
世を離れたちょっと神聖な(?)気分に浸ることこそが美術館行きのカイカンと捉
えておりますので。
この時間帯はお客もまばらで、早く行った者の特権として時として「貸し切り」気
分を味わえるのもとてもよい。

どうも 10:00というのは、すでに「世俗にまみれた時間帯」という印象が強くてイ
ケません。
確かに効率化やら経費削減といった観点からは 9:00台開館というのは割に合わな
いという判断なんでしょうけど・・・。



常設展も現代作家中心で、平面/立体/半立体作品など大型作品も多いです。
抽象なんかは全く意味分かりませんが、単色で塗りつぶしただけ(に見える)キャ
ンバスも「とにかくデカい」という事実だけでもその労力を思えば
 「何かそこに作家を突き動かす動機があったんだな~。」
という感慨は残ります。
やっぱり生で観る作品の『大きさ』というのも表現の重要な要素なんだな~などと
改めて思った次第です。


図録の装丁は「フランス装」というそうで、端面が断裁されずに袋状のままになっ
てます。1枚ずつナイフで開いて見るという、袋綴じマニアにはたまらない仕様。
(違うか。)
まだ開いてません。
そういえば、だいぶ前にコーネルの作品集を買った記憶がありますが、確かビニー
ルが被った本のマニアにはたまらない仕様のままどこかで眠ってますね。

まあ、そんな感じです。