『 不埒なロンドン三昧 2010 』 21. 【2日目】4月8日(木) (その8)
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(* 本連載の過去記事は、左下のリンクコーナーにまとめてあります。)
【引き続き 英国時間】
11:30
テムズ河 南岸を 西へ移動。
前回の『MI6本部』で すでにピークを越えた感がありますが・・・。
あとは惰性で。
(違うか。)
日も高くなり寒さも感じなくなって来ました。
MI6でテンション上がったのもあり、河沿いにある芝生の広場のベンチで休憩。
《地図【9】》
河と、すでに大分姿があらわになってきた「ヤツ」を眺めながら。
![イメージ 2](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/f/fj-suzuki/20191104/20191104161511.jpg)
河沿いの「Nine Elms Lane」は車の通りが激しいのですが、この辺りまで来ると人
通りはほとんどなし。観光客らしき姿は皆無です。
ふと見ると、西側のビルから出て来たと思われる男性が こちらに向かって歩いて来
ます。
今度はインド系の30歳くらい、ワイシャツ&スラックスでノーネクタイ。
ベンチの手前 5mくらいのところで、
「ホリデーかい?」
とフレンドリーに声をかけて来るじゃありませんか。
一瞬、ピックアップの Pさんから聞いた詐欺の話が頭をよぎります。
警戒した方がよいんじゃないかと思ったのと、加えて 英語がすんなり出て来るはず
もなし。
口ごもりながら&かなり素っ気ない感じで
「ええ。」
とだけ返しました。
インド系の男性(以下、i さん)がベンチを指差して
「そこに座ってもいいか?」
と訊くので、私は また素っ気なく
「ええ。」
とだけ応えます。
私の右側に座った i さんは、持っていた白い紙袋から揚げパン(?)を取り出して
食べ始めました。
そして、一旦 声をかけてしまったものの 私があまりに素っ気ない態度だったので、
「しまったな~。」と ちょっと後悔している様子。
しばし 気まずい沈黙。
改めて i さんの様子をうかがうと、やっぱり近所のオフィスからちょっと休憩に出
て来たとみるのが自然かな~という感じ。
せっかく声をかけてもらったので、その気まずい沈黙を破る決心をいたしました。
以下、i さんと英語不能の私による会話を、以前にも書いた通り
・相手がこんなことを言った(はず)。
・私がこんなことを言った(つもり)。
というスタンスで日本語に置きかえています。
私:ロンドンにお住まいなんですか?
i :ええ。(地名も聞いたけど忘れました。)
あなたもロンドンに?
私:いえ、私は日本から観光に来ました。昨日着いて、明後日帰ります。
i :そうか。ホリデーで?
私:そうです。
i :どんな仕事してるの?
私:会社員です。
i :そうか。
私:あなたは?
i :建築家です。
私:おお、そうなんですか。それはすばらしい。
(バタシー発電所を指差して)私はあの発電所を観にやってきたんです。
i :ふ~ん。あの建物も歴史があるからね~。
私:ところで、今日はとても晴れてますが、これはロンドンではラッキーなんです
よね?
i :そう、ラッキーだね。
私:ロンドンはいつも " 曇っている " 印象がありますけど。
i :う~ん、この辺りは観光客もあまり来ないからね~。街中に行けばもっと " 人
がいっぱいいる " けどね。
私:?
(この辺りから会話が怪しくなってまいりました。
私が「曇っている」のつもりで「cloudy」と言ったのを、「crowded」と聞き違
えた模様。
というか、私自身 L か R かよくわからないままカタカナで「クラウディ」と言っ
たので。
天気の話の流れだから 通じると思ったのですが、甘かった。
どうやら、「核になる観光地をハズして辺鄙なところへ迷い込んで来た」みたい
に思わてしまったらしく、この後 有名な観光ポットをいくつか教えてくれました。)
i :『テート・モダン』(近代美術館)とかがおススメだね。
あと、『セント・ポール大聖堂』とか。
私:(地図を取り出して)こことか、ここですよね。我々がいるのはここで・・・。
すると、i さんのケータイが鳴ります。
席を立って電話に出ますが、どうも仕事の話らしい。(何となく。)
私はしばらく写真を撮りながら電話が終わるのを待ちます。
が、本気で仕事モードに突入してしまったらしく、5分くらい待っても終わらなかっ
たので諦めました。
i さんに向かって軽く手を振って歩き始めようとしたら、彼は一旦電話を外して
「話が出来てよかった!」
と言ってくれました。
改めて私もあいさつを返してまた河沿いを西へ。
まあ、英語不能&コミュニケーション不全の私にしては上出来ってことで・・・。
(自画自賛)
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