FLOATING JAMの『元祖・浮いたり、沈んだり。』

FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』、旧ブログ保存版

2/27(土) LIQUIDROOM 『平沢進 / PHONON2553』 2/2

(1/2からつづく。)



ステージのセンターにキーボードと歌詞カンペ代わりのノートPC。
その両脇にギターを演奏ポジションで固定するスタンド。(呼び名は?です。)
上手側が『Tokai Talbo ICE-9』。
下手側が黒の『モズライト(ベンチャーズ・モデル)』。
さらに下手寄りに通常のギタースタンドに立てた『FERNANDES PHOTON』。

平沢氏ブログによるとステージでモズライトに近い音を再現するために、ICE-9 を
フロント+リアのミックスが出せるように改造したばかりのはずなのに、ちゃっか
り(?)モズライトも出てました。
今回はノン・インタラクティブなので、機材も少なめで余裕があったってことなの
でしょう。


お客の入場は意外にすんなり行ったようで、予定を10分遅れて 19:10には開演。


今回、私なりの演奏曲目の予想としては先出の『凝集する過去~』の流れからし
P-MODEL 時代の楽曲が中心ではないかと思い、久々にCDをまとめて聴き直して
予習(復習?)してました。

が、結果はソロ曲がメイン(ほとんど)。
しかも、ソロ楽曲からのチョイスとしては珍しく直近の最新アルバムの曲が中心。
「ソロライブの定番曲」みたいなのはあえて(?)外してる感もあり。
最新アルバムの曲は前回のインタラクティブで使っただけなので、もったいないか
らもう一回くらい使い回しておこうってことかも知れませんが。


いずれにしても演奏が始まってしまうと 2F溜まり場での苦痛も忘れて

 「ああ、来てよかった~。」

と思うのでした。

が・・・、そのテンションをキープ出来ず今回は 2曲目が終わったところですでに
「素(す)」になっちゃいましたけど。
あとはお若い方々にお任せして、ちょっと「客観モード」に。


今回のパフォーマンスの新機軸は『レーザー・ハープ』でした。
レーザー・ハープ とは言ってもネット検索でいっぱい出て来る扇形のレーザー光
のヤツとは違って、レーザーの発光部 → 受光部の間を手で遮ると音が鳴る仕組み
のもの。
(実はよく知りませんが、平沢氏の自作でしょうか?)

こちらのリンク先に写真があります。 →「タルボ・シークレットファクトリー」

正面のキーボード・スタンドの左右に各3ユニットと、頭上 左右に各3ユニット。
前回までは正面の6ユニットのみでしたが、今回は頭上に6ユニットを足して合計
12ユニットに拡張されてました。
「音が鳴る」とはいうものの、ライブの轟音の中では実際どの音がレーザー・ハー
プにアサインされているのかよく分かりません。
もともとバックの打ち込みトラックがメインなので、キーボードを弾いていてもど
の音がリアルタイムで演奏している音なのかよく分からないのですが、ハープの方
もさらに輪をかけてよく分かりません。(笑)

楽曲(音色)によって
 ・遮光をきっかけに、実際にシンセまたはサンプラーが発声するパターン
 ・遮光をきっかけに、シーケンス上で流れているトラックをONにするパターン
などがあるみたいです。

恐らくハープの操作をミスっても楽曲的には大勢に影響のない形になっているもの
と思われます。
むしろ、このハープの「遮り方」がパフォーマンスとして重要な位置を占めており
独特の妖しい雰囲気を生んでます。
平手/払い/グーパー/おいでおいで/人差し指&中指オルタネート、などなど。
「既成の楽器演奏に無い身体の動き」という意味で、かつての『YAMAHA MIBURI』
を彷彿とさせる演奏=パフォーマンスを「見せる要素」としてライブに取り込んで
いる。頭上のユニットが必要以上に高い位置にセッティングされているのはそのた
めだと思います。(笑)


このレーザー・ハープのパフォーマンスはもとより、楽曲そのものも一般的な(?)
ロックとは大分イメージが異なることもあり、「客観モード」で眺めていると
 「何かの宗教?」
みたいなところもあります。
FLOATING JAM もちょっとこの「妖しい」「変態的な」ところにあやかりたいと
(個人的には)思ってます。(笑)
(↑ ああ、ずいぶん久々に FJ の話題?)


私のライブ観覧の基本姿勢は『浴びる』なので、轟音を浴びるのは全く持ってアリ
なんですが・・・。
平沢氏のライブって、「唄を聴きたい/歌詞を聴きたい」という思いで行ってると
ころも大きいんですが、唄も歌詞も轟音に紛れてよく聴き取れないというライブの
ジレンマ。
一応、ほとんどが知ってる楽曲なので頭の中で補完しながら聴いてはいるんですが、
どうもイマイチ腑に落ちないというのも偽らざる心境でございます。

だったら家でCD聴いてればいいじゃん、という話なのかな~?