FLOATING JAMの『元祖・浮いたり、沈んだり。』

FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』、旧ブログ保存版

せっかくなので、『3D』覚え書き。

映画『アバター』での初3D体験について、いろいろ細かい感想もあったのでこの
際「覚え書き」しときます。


率直な感想として「おおっ!」という驚きはありました。


1.期待としては、後半のド派手な戦闘シーンとかでいろんなものがバンバン飛び出
 して来るのかと思ってたが、意外にそうでもなかった。

2.むしろ、冒頭のコールドスリープのラックとか基地の中とかの「近景から中景の
 パースが明確な場面」の方が強烈に『3D』を感じた。

3.上記の理由として、後半は「慣れ」であまり3Dを感じなくなっていたのかも。
 あるいは、勝手な想像だが、冒頭は「つかみ」としてあえて3Dを強調している
 のに対し、後半は観客の疲労を考慮して3D感を浅く設定している・・・とか。
 もしくは、戦闘シーンではめまぐるしく動く画面を追うのが精一杯で、3Dを意
 識している余裕がなかった・・・とか。

4.今回 あえて字幕版を選んだが、字幕が一番手前に置かれているので画面の奥から
 手前に素早く焦点を合わせるのにかなり目が疲労する。
 ただ、字幕が宙に浮いている感じも面白いといえば面白い。


予告でティム・バートン版の『不思議の国のアリス』をやってましたが、こちらは
「いかにも3Dやってます」という見せ場満載の模様。
(まあ、予告なのでそういうところをあえて選んでるのだとも思いますが。)

ただ、こうしたいわば『ハレ』の部分での使用は3Dの普及に連れて次第に落ち着
いて行くのではないかと思います。
かつての特撮やCGが、奇抜な映像の創出としての機能が一段落した後「(観る側
に意識させない形で)現実をより現実的に観せる」という『ケ』の表現に使われる
ようになったかのごとく。

実際、私としては基地の管制室とかでの「正に自分がそこにいる」という臨場感が
ものすごく新鮮でした。
静かな文芸作品とかでも、3Dの導入でこの「正に主人公の視点」みたいな臨場感
が これまでにない情感高い表現を生むやもしれません。

そういう意味ではマジメな話、早晩3Dで官能的なシーンを再現した作品なんての
も出て来ると思います。
その際は、「ストーリー上の必然的な流れ」としてウマく入れ込んで欲しいもので
す。「ソレ目的」で観に来たと思われるとハズカシイので。(笑)



余談ですが(すべて余談か・・・)MOVIX のシートにはちょっと不満アリです。
ヘッドレスト部分で頭が前に押されて 結果 顔が下を向いてしまうので、前の方の
席だと常に意識してあごを突き出さなければならない状態で疲れます。
私としては映画は基本的に前の席で観るのが好きなんですが、今回は上映時間が2
時間40分と長いので快適さを優先して後ろ目にしました。
なので、チャンスがあれば前の方で もう一度観てみたい。
(画面が視野いっぱいに広がる状態で。)

次回は日本語吹き替え版か、もしくは とりあえず内容は分かってるので字幕版で
「字幕を無視」して映像に集中するか、どちらかですね。