FLOATING JAMの『元祖・浮いたり、沈んだり。』

FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』、旧ブログ保存版

大英断! (後編)

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 (前編から続く。)


この問題の原因として自分なりに見出したのは、

・ナットの指板側(=ブリッジ側)が摩耗して弦が浮いているとナットの幅分
 だけ解放時の弦長が長くなる。結果、相対的にフレットがブリッジ側にシフ
 トしたのと同じことになり、フレットを押さえると必要以上にピッチが上が
 ってしまう。

という現象。

実際、ナットのヘッド側を掘り下げて調整したらけっこう症状が改善したケー
スもありました。
が、ナットの指板側で弦が浮いているというのはむしろかなりまれなケースで、
どうもそれだけでは一般的な説明にはなり得ない。


ならば、『ゼロ・フレット』というのがその解答なんじゃなかろうか?
と思っていろいろネット検索しているうちに辿り着いたのがこの『ミネハラ・
スーパーチューン・システム』(以下、MTS)でした。
(結局、ゼロ・フレットもズバリ解決の手段にはなり得ない模様。)


正しい理屈は「前編」のリンク先の 工房ミネハラ の解説をご覧頂くとして、
実作業としてやることは要約すると、

・ナットを指板側に延長して、解放時の弦長を短くする。結果、相対的にフレ
 ットがヘッド側にシフトしたのと同じことになり、弦を押さえた時の張力で
 上がってしまうピッチの上昇分を相殺する。
 (サドル位置が調整できないアコギでは、更に特殊な形状のサドルで補正。)

といったところでしょうか。

そう考えると、前出の私のナット修正の理屈もけっこういい線行っていた気が
しますが、更に「ナットを指板側に延長する」というのはいわばコロンブス
卵的発想という感じです。

あと、工房ミネハラ のHPによると、先行の『Buzz Feiten』等の欠点を補った
のが MTS ということらしい。
ナットを一律でシフトして特殊なチューニングでビミョーに補正する Buzz~
に対して、張力の異なる各弦のゲージごとにオフセット量を調整しているのが
MTS とのこと。


難しい理屈は抜きにしても、既に実際にアコギで『簡易インストール版 ストリ
ングピロー』の効果を実感済みの私としては、今回のウン万円も決して高くな
いと思っております。(と、自分に言い聞かせつつ。)
というか、この Talbo に限ってはオリジナル状態があまりに酷くてごまかし
でカバーできるレベルを越えていた、というのもありますが・・・。
このギター、いずれ本気で使う時に何とかしようと思ってたのですが、にわか
に実用に供する状況に直面してこの際ちょっと思い切ってみたという訳です。
(『清水の舞台』から飛び降りると死んじゃいますが、恐らく『清水一中の
 体育館の舞台』から飛び降りたくらいに相当かと。見たことないけど。)


実は先日のライブ時には、かなり強引な応急対策を施していたのでした。
 【写真参照】
手持ちのエレキ用「簡易インストール版 ストリングピロー」を載せた状態で
使用したのですが、間に合わせの加工では対応し切れない部分があり、ピロー
の下に0.5mm厚のプラバンを挟み込んだ上にエポキシ接着剤で仮止めという
荒技。
恐いもの知らずと言いますか、素人だからやれてしまう大胆さといったところ
でしょうか。

簡易版でも充分効果は得られるのですが、今回は諸事情を鑑みてパーマネント・
セッティングを施すことに。(ナットを専用のものに交換してもらいます。)
この辺の事情についてはまた近いうちに改めて。


ということで、何だか宣伝臭くなってしまいましたが、ちょっとはお役に立ち
ましたでしょうか?
実際、私自身かなり入れ込んでるってのは確かなんですけどね。(笑)


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とか、さんざん語っておきながら・・・。

0.1mm単位の話をしたところで、結局ステージ上だと舞い上がってて根本的な
チューニングが狂ってることに気付けないレベルなんですよねぇ、私は・・・。

(やっぱり自虐オチ。)